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とある精神科医が語り出す。彼の親友の物語・・・。
その男はピアニスト。
二人が再会したのは終戦から数年後。
しがないバーのピアノ弾きから一転、人気絶頂の演奏家となった彼の成功を喜ぶ精神科医だったが、彼を成功に導いたのは一人の女性だった。
夢の中で出会った女・・・。
決して存在するはずのない女・・・。
自らの夢に沈んでゆくピアニストを助け出そうとする精神科医。
現実にかき消されてゆく女を助け出そうとするピアニスト。
やがて、三人にとって最後の夜が訪れる・・・。

 

HYPNAGOGIA @ シアタークリエ

「HYPNAGOGIA」は2005年、英国ロンドンのキングスヘッド劇場で初演を迎えてから、様々な俳優や音楽家とのコラボレーションにより進化し今日に至ります。2009年に日本でも上演し、2011年には「声優VS落語家」という切り口で再演。日本オリジナルキャストである山寺宏一、柳家花緑、そして林原めぐみによる熱演は好評を博しました。この度、シアタークリエでの上演にあたり、北村有起哉、彩吹真央、米倉利紀、一線で活躍する俳優陣による新しい切り口の「HYPNAGOGIA」をお送り致します。

 

藤沢文翁 (作・脚本・演出) × 土屋雄作 (音楽監督)

音楽監督には、「CROSS ROAD」以降SOUND THEATREの全作品の作曲・演奏・音楽監督を担当してきた土屋雄作が就任。ピアニストの物語を彩る新たな名曲が生まれます。

 

HYPNAGOGIAの意味

ギリシャ神話に登場する夜の女神ニュクスには双子の息子がいました。
一人の名はタナトス「死を司る神」です。もう一人の名はヒプノス「眠りを司る神」です。乱暴に説明すると、ヒプナゴギアは、このヒプノスを語源とする心理学用語で、眠りと覚醒の狭間の状況を言います。詳しく説明しようとすると、本一冊になってしまいます・・・。「HYPNAGOGIA」は、心理学をベースにしたラブストーリーです。

 

三部作

姉妹作の「THANATOS」、そして未公開の「NYX[mother]」を加えて三部作となります。それぞれが独立した物語になっており、いわゆる「PART1」「PART2」という類のものではありませんが、それぞれ接点があり、全体で大きな物語になっています。